統率者の要点
- バンブルフラワー夫人は、こちらが呪文を唱えるたびに「対戦相手1人に1ドローを贈りつつ、クリーチャー1体に+1/+1カウンターと飛行を付与」。同一ターンでこの能力が2回目に解決すると自分が2ドロー。つまり「各ターンに2枚目の呪文を用意する」だけで手数とリソースが伸びる。
- 相性の良いカード
- ミシュラのガラクタ/ウルザのガラクタ:0マナで誘発稼ぎ。自分ターンでも相手ターンでも「2回目」に到達させやすい。
- 密輸人の分け前:相手に配ったドローがそのままこちらの補充に変換されやすい。
- ザルファーの魔道士、テフェリー:フラッシュ付与+相手ターンの干渉封じで、毎ターン2枚目を安全に通しやすい。
- 止まり木の防衛:贈呈で政治を取りつつ、全面フェイズ・アウトで盤面とライフを同時保護。
主要シナジーと勝ち筋
- 勝ち筋1:統率者強化(セミ・ボルドー)
低コスト呪文と装備でバンブルフラワー夫人自身を育て、飛行付与でクロック化。稲妻のすね当て/速足のブーツで加速・保護し、カウンターが積み上がったら2~3回の攻撃で統率者ダメージ圏に。 - 勝ち筋2:二十本指のカエルの特殊勝利
二十本指のカエルは「攻撃時、上に20個以上のカウンターまたは手札20枚以上」で勝利。夫人のドロー加速、テフェリーの永遠の洞察/アルハマレットの書庫/ウィザード・クラス(上限撤廃)で「手札20」達成を現実的にする。カウンター面はウロボロイドや+1/+1支援で補助。 - 無限/ループ(条件のみ)
- 船砕きの怪物+0~1マナの連打(ガラクタ類・印鑑・タリスマン)で実質的なバウンス・ロックになりやすい。
デッキの骨子
- マナ加速:印鑑3、タリスマン3、太陽の指輪、小型クリーチャー加速(花を手入れする者/培養ドルイド)。
- ドロー:継続(密輸人の分け前/クルフィックスの指図/テフェリーの永遠の洞察)、爆発(緊急時)、0マナ小物。
- 除去・対話:剣を鍬に/ヘリオッドの介入/悲劇的な傲慢、カウンター(ドビンの拒否権/秘儀の否定/堅忍の閃光)。
- 保護:止まり木の防衛/ガーディアン・オヴ・フェイス/堂々たる撤廃者。
- 勝ち手段:統率者打点、二十本指のカエルの即勝、船砕きの怪物で制圧。
- エンジン:各ターン2枚目の呪文を投げるための0~2マナ帯を厚く。相手ドロー誘発を四公会議/フェアリーの黒幕で利得化。
- 参考情報:ブラケット:3(アップグレード)
速度は中速。軽量チューターは捧げ物の魔道士程度で最小限。対話と保護は十分で、明確な勝ち筋(統率者打点+カエル)が併存。
(構成メモ:色=白青緑。土地34、生物約30、アーティファクト約18、エンチャント約6、インスタント約10。平均マナ域=中(2.8–3.2目安)。)
立ち回り(序盤→中盤→終盤)
序盤
- 目標:2ターン目までにマナ加速、3ターン目にバンブルフラワー夫人着地。
- 優先:0~1マナのトリガー札(ガラクタ類)確保、印鑑/タリスマン、1枚は保護や軽カウンター。
- 初動:夫人→0マナ+1マナの順で「2回目」到達し自前2ドロー。序盤から飛行クロックを刻み始める。
中盤
- 盤面:密輸人の分け前/クルフィックスの指図で全員のドローを加速しながら、ザルファーの魔道士、テフェリーで相手ターンにも2枚目を投げる体制。
- 守る対象:夫人、四公会議、大型エンジン(テフェリーの永遠の洞察/アルハマレットの書庫)。
- 対話:コンボの気配や全体除去前兆には沈黙、着地勝負にはドビンの拒否権。
終盤
- クロック:カウンターが十分な夫人か、円渦海峡の暴君、アシー・船砕きの怪物で押し切り。
- 締め:二十本指のカエルは「手札20」見込みが立ったら、白たてがみのライオン等のフラッシュ再展開で安全に攻撃権を作る。
- リスク管理:全体除去が濃い卓では悲劇的な傲慢を先に撃ってからクロック集中。困ったら止まり木の防衛でフェイズ・アウト退避。
代表的なターン例
- 先手:T2 太陽の指輪 → 好奇のタリスマン → T3 バンブルフラワー夫人 → T4 密輸人の分け前→ミシュラのガラクタ(2回目到達で2ドロー)→ 稲妻のすね当て装備で打点開始。
- 後手:T2 アゾリウスの印鑑 → T3 夫人+ウルザのガラクタ → 相手ターンに秘儀の否定で2回目誘発→自分ターンテフェリーの永遠の洞察で補充→ドビンの拒否権構え。
マリガン指針
- 基本:土地2〜3+(印鑑/タリスマンのいずれか)+0〜1マナ呪文1枚+保護 or 対話1枚。
- 例1:土地3/太陽の指輪/セレズニアの印鑑/ミシュラのガラクタ/秘儀の否定。
- 例2:土地2/花を手入れする者/ウルザのガラクタ/沈黙/稲妻のすね当て(2ターン目加速+3ターン目夫人+「2回目」確保)。
相性とメタ調整
- 全体除去多め卓:ガーディアン・オヴ・フェイス/止まり木の防衛の比率を上げる。リカバリーにムル・ダヤの巫女を優先運用。
- 置物メタ厚め卓:エンチャント依存を下げ、ヘリオッドの介入を温存。サイドの入替では温厚な襞背(墓地追放/置物破壊)を前倒し採用。
- 高速コンボ卓:軽カウンターを増量(否認/神秘の論争等)。堂々たる撤廃者/沈黙を「自分の勝ちターン」まで温存。
- 墓地多用卓:温厚な襞背を優先サーチ、足りなければ安らかなる眠りや帰還拒否系の追加を検討。
キーカード解説(5〜8枚)
- バンブルフラワー夫人:各ターン「2回目」を作る設計。0〜1マナの密度が重要。不用意に相手へ過剰ドローを与えない配慮も必要。
- 止まり木の防衛:贈呈の政治カード。退避+次ターンの安全確保。自分の「勝ちターン」直前に撃つと強力。
- 二十本指のカエル:手札上限20。大量ドローで特殊勝利を狙う第二の軸。攻撃権の確保と保護をセットで。
- ザルファーの魔道士、テフェリー:フラッシュ化で相手ターンにも2回目を達成しやすい。打ち消しの通りも良くなる。
- エレンドラ谷の大魔導師:着地保護の要。青い全体除去や勝ち筋の着地を二重に守る。
- 密輸人の分け前:卓全体の追加ドローが多いほどリターン増。自分のドロー補助+宝物生成で「2枚目」も支援。
- アルハマレットの書庫/テフェリーの永遠の洞察:ドロー倍化で「手札20」一直線。リソース差を一気に広げる。
- 船砕きの怪物:0〜1マナと併せて盤面制圧。無駄打ちせず、悲劇的な傲慢直後のクリーン盤面で展開。
失敗例と回避策
- 相手へ無差別にドロー配布 → コンボ気味の相手には誘発対象を向けない。
- 「2回目」を相手ターンで作れない → 常に0〜1マナを1枚温存。
- 保護を前のめりに使用 → 一斉攻撃直前まで止まり木の防衛/沈黙は温存。
- 盤面を広げ過ぎて全除去被弾 → 悲劇的な傲慢で先に絞ってからクロック集中。
- カエルの即勝を無警戒に晒す → 攻撃直前まで上限撤廃や手札枚数を読まれないよう展開を分散。
ルール備忘
- 夫人の「2回目」判定は解決回数を見る。1回目の誘発が打ち消される等で解決しなければカウントされない。
- 止まり木の防衛の贈呈は、相手に追加ターンを与える代わりにこちらがフェイズ・アウト+ライフ不変+広範囲の保護を得る。自分の次ターン開始まで継続。
- 四公会議は「対戦相手がそのターン2枚目を引いた」でも誘発。夫人で与えたドローがトリガー源になりやすい。
置換・アップグレード案
- 成長のらせん:マナ加速+カード1枚で「2回目」を作りやすい即時性。
- 否認:軽量打ち消しの追加。コンボ卓で有効。
- 自然の要求:墓地追放・置物破壊を一本化。柔軟な対策枠。
- 瞬足の学者(任意のフラッシュ生物枠):相手ターンでの「2回目」達成を後押し。
- 楽園の拡散:土地への付与加速。早期に青白を安定させ、夫人着地ターンの保護を構える余裕が生まれる。
- 知恵の渇き:インスタント・ドローの底上げ。手札20計画を補強。
- 安らかなる眠り:墓地卓メタの常設枠。自軍には影響が薄い。
- 至高の評決(環境次第):クリーチャー密度が高い卓への確定リセット。
No responses yet