注記:ゲームチェンジャーが0枚含まれるため、推奨ブラケットの下限は 1 です。
統率者の要点
- 初代ドクターはカスケードを後押しする。
- ライアン・シンクレアはコンバット面の圧力と継戦力の補助。軽量のサポート要員として序盤から場に出しやすく、タイムトラベルや追放キャストで伸びた手数をダメージに変換しやすい。
相性の良いカード(例)
- ターディス:タイムトラベルの要。待機や時間カウンターの進行を加速してゲームの主導権を握る。
- リヴァー・ソングの日記:トップ操作と追加リソース。時間カウンター/追放キャストに絡む選択肢を増やす。
- 見張るもの、ヴェイガ:手札外から唱えるたびにドロー、エンジンの燃料を絶やさない。
- 模造品乗り、ミジックス:追放から唱えた呪文をコピーして一気に爆発力を高める。
主要シナジーと勝ち筋
- プライマリ勝ち筋:追放から唱える(待機、即興追放ドロー、カスケードなど)を連鎖させ、誘発持ち(ドロー、コピー、ダメージ)で差を広げ、そのままアタッカーやバーンで締める。
- セカンダリ勝ち筋:大型クロック(エルダー・ドラゴン級や恐竜など)で戦場を制圧し、全体除去でリセットしつつ再展開して殴り切る。
無限やループの想定:なし(連鎖で大きく展開しやすいが、確定無限は想定しない)
デッキの骨子
- マナ加速:太陽の指輪、秘儀の印鑑、確信のタリスマン、独創のタリスマン、発展のタリスマン、精神石、思考の器などのマナファクトで着実に増やす。
- ドロー:祖先の幻視、定業、綿密な分析、時を越えた探索、鼓舞のリフレイン、各種ドロー誘発(ヴェイガ等)。
- 除去:剣を鍬に、流刑への道、鴉変化、対抗呪文、混沌の辛苦、火山の奔流、リセットの告別。
- 保護:インスタント対応(対抗呪文系、バウンス)、時間カウンター操作による遅延、柔軟なプレイ順序で損失を回避。
- 勝ち手段:追放キャスト誘発の打点(後述)+中〜大型クリーチャーの殴打、トークン面展開(状況次第)。
- エンジン:追放キャスト誘発(ヴェイガ、情熱的な考古学者、キーパー・オヴ・シークレット、ナルフェシュネー、ミジックス)、カスケード群(エーテリウム角の魔術師、エーテル宣誓会のスフィンクス、ノイズマリーン、オーロラのフェニックス、火山の奔流 など)。
参考情報:ブラケット:2(コア)
理由:ゲームチェンジャー(GC)採用は0枚で、爆発力はあるが極端な高速化やロックは狙わず、中位帯での押し引きを意識した構成(GC枚数0)。
立ち回り(序盤→中盤→終盤)
序盤
- 3色展開を最優先。タリスマン/印鑑/指輪系を優先して設置し、2〜3色を早期に確保。
- 祖先の幻視や鼓舞のリフレインは可能な限り早く待機へ。以後のタイムトラベルで加速しやすい。
- 見張るもの、ヴェイガや再鍛の刃、ラエリアといったエンジン/圧力の「置き物」をセット。対話が多い卓では、最低限のカウンター/除去をキープしておく。
中盤
- 統率者を展開。ターディスがあれば積極的に活用して時間カウンターを進め、待機カードを早めに解放。
- カスケード(エーテリウム角の魔術師、エーテル宣誓会のスフィンクス、ノイズマリーン、火山の奔流)で手数を伸ばし、追放キャスト誘発(ヴェイガ、ミジックス、ナルフェシュネー、情熱的な考古学者、キーパー・オヴ・シークレット)を重ねて優位に。
- 盤面が拮抗する卓ではクリーチャーを出し渋り、インスタント速度の干渉とカスケードで差を作るか、必要なら告別でリセット。
終盤
- 大型の打点源(原初の嵐、エターリ、燃え盛るティラノサウルス など)を投入。追放キャスト誘発が複数並ぶと一気に致死圏。
- 1ターンに複数呪文(とくに追放から)を唱え、ドロー・コピー・ダメージ誘発を重ねて畳みかける。最後は全体火力やコンバットで締める。
代表的なターン例
- 先手:T2 秘儀の印鑑 → T3 見張るもの、ヴェイガ → T4 再鍛の刃、ラエリア(攻撃で追放、ヴェイガでドロー)
- 後手:T2 ターディス → T3 初代ドクター(ターディスでタイムトラベル)→ T4 鼓舞のリフレインを待機+別の軽量呪文、次ターン以降に待機解放→誘発連鎖
マリガン指針
- 2〜3色が確保でき、マナファクト1〜2枚が見える手札を優先。
- いずれかのエンジン(ヴェイガ、ラエリア、ミジックス、リヴァー・ソングの日記)が初手にあると◎。
- 対話卓では剣を鍬に、流刑への道、対抗呪文など即応札を1枚は確保。
- 待機カード(祖先の幻視、鼓舞のリフレイン)はキープ価値高。重すぎるカスケード/大型だけの手札は避ける。
相性とメタ調整
- 強い相性:中速卓、戦場での押し引きが多い環境。追放キャスト誘発が通りやすく、1ターンの手数で差が付く。
- 苦手:ドロー封じや追放キャスト妨害(覆いを割く者系、キャスト制限系)、高密度のスタックス。こうした卓では単体除去と打ち消しの比率を上げる。
メタに合わせた差し替え候補
- 対アーティファクト:削剥、沈黙のオーラ
- 対墓地:安らかなる眠り、遺産の碑
- 対横並び:神の怒り系の全体除去や、追加のX火力
- マナ基盤強化:ショックランドやチェックランドの採用で3色域を安定
キーカード解説(5〜8枚)
- 見張るもの、ヴェイガ:手札外から唱えるたびにドロー。待機解放・カスケード・衝動的追放ドローをすべて「増やす」中核。
- 模造品乗り、ミジックス:追放から唱えた呪文をコピー。軽量キャントリップでも手数が倍化し、誘発の総数が雪だるま式に増える。
- ナルフェシュネー:追放キャストに連鎖的な増幅を与える大型の勝ち手段。出したターンに手札を一気に吐く運用が強い。
- 再鍛の刃、ラエリア:攻撃で追放→キャストを促進。サイズも伸び、王道のクロック兼エンジン。
- 情熱的な考古学者:あなたの統率者に「追放から唱えるとダメージ」を付与。誘発が2〜3本並ぶと、呪文を唱えるだけで卓を削る。
- エーテリウム角の魔術師:カスケード+自身を手に戻して再展開できるため、マナが続く限り手数を稼ぐ。
- 原初の嵐、エターリ:相手のライブラリーからも呪文を「見つけて唱える」。誘発群と組み合わさると爆発力が高い。
- リヴァー・ソングの日記:時間カウンター/トップ操作で必要札へアクセス。長期戦を得意にする。
失敗例と回避策
- 誘発だけ並べて「唱える枚数」が少ない:キャントリップや衝動的追放ドローを増やすターン構成に切り替える。マナファクトから先に置き、1ターン内の唱える回数を最大化。
- 大型ばかり抱えて初動が遅い:マリガンで2色土地+マナファクト+ドロー/待機のセットを探す。序盤の置き物1枚は最優先。
- 追放キャストに依存しすぎ、封じられて失速:単体除去/打ち消しの比率を卓に合わせて微増。封じ役が見えたら、リソースを誘発以外(コンバット、全体除去明けの再展開)に振る。
- 全体除去に巻き込まれる:統率者やエンジンは2枚以上を同時に晒さない。告別が見える卓ではクリーチャー投下の順番に注意。
ルール備忘
- カスケードは「追放領域から唱える」ため、ヴェイガ・ミジックス・情熱的な考古学者・キーパー・ナルフェシュネー等の誘発がまとめて機能しやすい。
- リバウンド(例:好機を逃さぬ達人、テイガムで付与)は「手札から唱えたインスタント/ソーサリー」のみが対象。リバウンドでの再キャストは追放から唱える扱い。
- 待機は「唱える」行為ではないが、待機解放時には通常通りに唱える。よって解放時に各種「追放から唱えた」誘発が成立。
- 情熱的な考古学者は「あなたの統率者」に能力を与えるエンチャント。指揮官が2体いても場にある限り両方に付与される(背景を統率者に据える必要はない)。
- ウルザの物語は章IIIで0/1マナのアーティファクトをサーチできる(このリストでは主に太陽の指輪)。置く順と色マナ配分に注意。
- 告別は多モード。自分のリソースをどれだけ巻き込むかを事前に設計してから解決する。
置換・アップグレード案
- 予算寄りの代替
- 土地:トライオームや高価な二色地形が厳しい場合、基本地形+サイクリングランド(灌漑農地系)を追加し、タリスマンと合わせて色安定。
- カード供給:果敢な衝動/ステージを照らせ(いずれも赤の衝動的追放ドロー)を追加し、誘発を稼ぎつつ手札も維持。
- 方針強化(ゲームスピードを上げたい場合)
- ジェスカの意志:大量の衝動ドローとマナ供給を同時に。追放キャスト誘発とも好相性。
- リスティックの研究:継続ドローで連鎖の土台を厚くする。
- サイクロンの裂け目:インスタント速度の全体バウンスで主導権奪還。
- 悟りの教示者/神秘の教示者/直観:必要なエンジンや解答に素早くアクセス。
- 偏向はたき/激しい叱責:統率者やキーパースペルを通すための無料系防御。
- 金属モックス/モックス・ダイアモンド:初動の色マナを安定化(手札消費とバランスを取りつつ)。
- メタ調整
- 墓地依存卓に:安らかなる眠り、安らかな眠りの番人。
- アーティファクト卓に:沈黙のオーラ、削剥の枚数増。
- 土地戦略が強い卓に:血染めの月(自分の色基盤と要相談)。
いずれも色拘束や枚数調整で動線が変わるため、入替は「初動(マナ)→エンジン→決め手」の比率を崩さない範囲で。
最後に一言
「追放から唱える」を中心に、待機・タイムトラベル・カスケードを一本の線でつなぐ、操作感の楽しいジェスカイ。誘発の重ね掛けが決まると一気にテーブルを制圧できます。序盤の色マナ整備と、呪文を唱える順番管理だけは丁寧に。統率者2体とドクター小物の噛み合わせを見極め、連鎖の最高潮でゲームを締めましょう。
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